敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
 シルフの隣にスッと姿を現わした水の精霊ウンディーノ、通称ディーノが有無を言わさぬ様子で部屋の奥の長椅子を示す。
 ディーノはサラサラの銀髪に水晶みたいな瞳。スラリとした長身に女性と見紛う美貌の精霊で、いつも細々と私を気遣ってくれた。ありていに言うと、彼はかなり過保護だ。
「ふふふっ、ディーノったら心配しすぎよ」
 口ではそう言いつつ、彼が私に向けてくれる細やかな心遣いが嬉しかった。
《なにが心配しすぎですか。万が一、あなたの顔に傷でも残っては大変です》
《はははっ。ディーノよ、前々から思っていたが、お前はまるでエミリアの母親のようだな》
 背後からディーノを揶揄うようにカラカラと笑い声をあげたのは、燃えるような金髪に赤銅色の瞳を持つ筋骨隆々の青年。彼は炎の精霊サラマンダーだ。明るく豪快なお兄ちゃん気質で、彼もまたディーノに勝るとも劣らないほど過保護だ。
《うるさいですよ、サラマンダー》
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