敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
 今では彼らから俺への挑戦だったのだろうと、そう理解している。あれはエミリアを望むなら生半可な真似をするなと、そんな彼らのからの忠告であったのだ。
「ハウイット、やはりそのカードは最終手段だ。この後、もう一度トルドーを説得する」
 いくらエミリアのためとはいえ、ここで安易に彼らの威光をかざしては、その信頼を勝ち得る機会を俺は永遠に失うだろう。
「最終手段といっても、さほど時間は残っていませんけれど……おっと、そろそろ時間のようです。戻りましょう」
「ああ」
 俺たちは話を切り上げて議会室に戻った。
 結局、再開された議会でもトルドーを納得させることができないまま、この日の朝議は終了した。

***

 ある日の昼下がり。
《ふぇっくしょん》
 私がソファで本を読んでいると、上空をふわふわ漂っていたシルフがクシャミした。
「あらシルフ、風邪でも引いた? 駄目よ、春先だからって油断しちゃ」
《ふぉっふぉっ、嬢ちゃんや。儂ら精霊は風邪など引かんよ」
「あ、そっか」
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