敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
「ほら、エミリアももっと食べろ」
棒の部分を私の手の上から握ったまま、殿下が私の口もとに綿菓子を寄せてくる。
「っ!」
されるがまま、綿菓子を口に含む。最初に食べたひと口よりもっと甘く感じたのは、果たして気のせいなのか。
「俺にももうひと口くれ」
「は、はい」
綿菓子は何度かふたりの間を行き来した。その間、ふたりの手は重なったままだった。
「おいしかったですね」
「ああ」
食べ終わり、ずっと重なっていた殿下の手がスルリと離れていく。遠ざかる温もりが寂しいようなホッとしたような、不思議な心地がした。
私はいまだ速いままの鼓動を落ち着けるように、フゥッとひと息吐き出した。殿下とひとつの物を食べて、同じ感動を共有する。それ自体はとても嬉しいのだが、反面ひどく心臓に悪い。
「エミリア」
名前を呼ばれて見上げると、殿下の唇が私の口もとを掠める。
「え?」
私は目を真ん丸にして、殿下を見つめた。
嘘でしょう!? 今の唇じゃなかったけど、ギリギリのところ……っ!
棒の部分を私の手の上から握ったまま、殿下が私の口もとに綿菓子を寄せてくる。
「っ!」
されるがまま、綿菓子を口に含む。最初に食べたひと口よりもっと甘く感じたのは、果たして気のせいなのか。
「俺にももうひと口くれ」
「は、はい」
綿菓子は何度かふたりの間を行き来した。その間、ふたりの手は重なったままだった。
「おいしかったですね」
「ああ」
食べ終わり、ずっと重なっていた殿下の手がスルリと離れていく。遠ざかる温もりが寂しいようなホッとしたような、不思議な心地がした。
私はいまだ速いままの鼓動を落ち着けるように、フゥッとひと息吐き出した。殿下とひとつの物を食べて、同じ感動を共有する。それ自体はとても嬉しいのだが、反面ひどく心臓に悪い。
「エミリア」
名前を呼ばれて見上げると、殿下の唇が私の口もとを掠める。
「え?」
私は目を真ん丸にして、殿下を見つめた。
嘘でしょう!? 今の唇じゃなかったけど、ギリギリのところ……っ!