敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
 打開に向け、殿下が動きはじめていた。
 殿下は肩からマントを外し、濡れていない場所に敷いて戻ってくると、男性の横に屈む。そうして男性の体の下に両腕を差し入れ、ヒョイと横抱きにした。
 殿下はそのまま丁寧に男性を運び、マントの上に横たえた。
 なんて手際がいいの!
 痒いところに手が届く介助に感心しつつ、私もふたりのところに移動して成句を口にする。
「精霊神のいとし子エミリアが希う。土の精霊ノーム【濡れた土を乾いた土に変えてほしいの。できるかしら】」
《承知した。問題ない》
 あっという間に濡れた土は乾いたそれへと変わる。
「精霊神のいとし子エミリアが希う。風の精霊シルフ【彼の濡れた服を乾かしてくれる? 患部を刺激しないよう、風量と温度に気をつけてね】」
《承知~。ついでにエミリアの服も乾かしておくね》
 風がふわりと全身をひと撫でしたと思ったら、次の瞬間には服がカラリと乾いていた。
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