敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
 呼びかけてみても、返事はなかった。ならば【お願い】で呼んでみようかと口を開きかけたところで。
 ──ガタンッ。
 背後から上がった物音にハッとして振り返ると、木戸を押し開けてアニータが顔を出した。
「……アニータ!」
「エミリア様! あぁ、よかった! こちらにいらっしゃったのですね! お部屋にいらっしゃらず、心配いたしました」
 アニータは私を見るや、真っ直ぐに駆けてきて、手に持っていたマントを広げて私の肩にかけてくれた。
「ごめんなさい、捜してくれていたのね。街の状況が知りたくて、ここを思い出したの。それよりアニータ、いったいなにが起こっているの!?」
 アニータは厳しい表情で首を横に振る。
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