敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
「その通りだ。先ほど語ったように、この後この地には幾千もの火球が降り注ぐ。だが、必ず俺がこの国を……いや、この大陸を守り切ってみせる」
「……なるほど。その打開の一手となる道具というのが、この山の祠に奉納されているというモーリス王の遺品なのですね」
馬で行けるギリギリまで山道を進み、ランロットから降りた。ハウイットも馬を降り、ふたりで細く足場が悪い道を駆けだす。
目指す祠は山頂にほど近い場所にある。普通に歩けば六時間ほどかかるが、火球の落下は日の出の刻と共に始まったと書かれており、確実に夜明け前に山頂に着いていなければならない。
……夜明けまでは、あと四時間ほど。もはや俺たちに一刻も猶予はない。
「さすがに察しがいいな。ついでにお前にだから言うと、我が国だけでなく海洋の超大国・ブリスベル王国、北方大陸の経済大国・バルデン皇国も建国の経緯は同様だ。どの国も表だって明かしてはいないが、それぞれ未曾有の状況を打破し初代王が立った」
「……なるほど。その打開の一手となる道具というのが、この山の祠に奉納されているというモーリス王の遺品なのですね」
馬で行けるギリギリまで山道を進み、ランロットから降りた。ハウイットも馬を降り、ふたりで細く足場が悪い道を駆けだす。
目指す祠は山頂にほど近い場所にある。普通に歩けば六時間ほどかかるが、火球の落下は日の出の刻と共に始まったと書かれており、確実に夜明け前に山頂に着いていなければならない。
……夜明けまでは、あと四時間ほど。もはや俺たちに一刻も猶予はない。
「さすがに察しがいいな。ついでにお前にだから言うと、我が国だけでなく海洋の超大国・ブリスベル王国、北方大陸の経済大国・バルデン皇国も建国の経緯は同様だ。どの国も表だって明かしてはいないが、それぞれ未曾有の状況を打破し初代王が立った」