敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
我が国は一夫一妻だが、法令により王族のみ側妃の存在が認められていた。ただし近代的な考え方が浸透してきた昨今ではほとんど形骸化し、実際に側妃を据えていたのは三代前の王が最後だ。
「属国の王女など娶ったところで我が国に益はない。雁首を揃えてそんな判断すらつかんとは笑い種だ」
俺には到底信じ難い愚かな決断だ。大国のかじ取りにはおよそ向かない気弱な父と平和に浸りきった日和見な大臣らを思い出して吐き捨てた。
「返す言葉もありませんね。とはいえ現実問題、既に先方と盟約も結んでしまっています。この婚姻を今から覆すことは難しいでしょうね」
特大のため息をつきながら、父を早々に隠居させておかなかった己の判断の甘さを悔やんだ。
「それで、アドランス王国から嫁いでくるのはどんな女だ? お前のことだ、既に調べているのだろう」
優秀なハウイットのこと。俺の婚姻を聞かされてすぐに、嫁いでくる王女について情報をかき集めているはずだった。
「おや、興味がおありですか?」
「属国の王女など娶ったところで我が国に益はない。雁首を揃えてそんな判断すらつかんとは笑い種だ」
俺には到底信じ難い愚かな決断だ。大国のかじ取りにはおよそ向かない気弱な父と平和に浸りきった日和見な大臣らを思い出して吐き捨てた。
「返す言葉もありませんね。とはいえ現実問題、既に先方と盟約も結んでしまっています。この婚姻を今から覆すことは難しいでしょうね」
特大のため息をつきながら、父を早々に隠居させておかなかった己の判断の甘さを悔やんだ。
「それで、アドランス王国から嫁いでくるのはどんな女だ? お前のことだ、既に調べているのだろう」
優秀なハウイットのこと。俺の婚姻を聞かされてすぐに、嫁いでくる王女について情報をかき集めているはずだった。
「おや、興味がおありですか?」