敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
「殿下、お忘れですか? 私は傷つきません。それから殿下も、他の誰にも、もう怪我なんてさせません。だって私は、精霊神のいとし子……聖女ですから!」
 殿下は自分の体を張って、民の為にいつ終わるとも知れない孤独な戦いを続けている。
 彼がそうやって民を守って戦うのなら、私も殿下を守るために戦ってみせる。
 もしかすると私がしようとしていることは、精霊たちの本意ではないかもしれない。彼らの好意を逆手に取る所業かもしれない。
 だけど、ズルくても、卑怯でもいい! 使える手は全部使って、最愛の殿下を守るのだ──!
「精霊神のいとし子エミリアが希う! 風の精霊シルフ【守りの風を被災リスクがある箇所全面に巡らせて! 塵や破片の飛来から皆を守って!】」
《わわわ、結構大事だけど……承知~っ!》
 シルフにお礼を伝え、殿下の上からスッと体をどかす。
「殿下、シルフに風で防御してもらったので、もう大丈夫です」
「そうか、感謝する」
 殿下は空を見据え、射る手を止めぬまま口にした。
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