敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
 私もディーノに腰を支えてもらいながら、しばし見入った。
「《なんでもなにもないさ。エミリアは今回、街を守るために隠さずに力を使った。この地で『聖女』として立つ覚悟を決めたのだろう? ならば我ら四精霊は付き従うまでだ》」
「サラマンダー! ……って、付き従うってなに?」
 ディーノの隣で、初めて見る人間のサイズのサラマンダーが、さも当然と言ったふうに告げる。
 その姿はディーノよりさらに上背があって筋肉質。燃えるような金の短髪をツンツンと遊ばせたやや粗削りな造作の美形は、雄の色気を前面にし、少し危険な大人の魅力にあふれている。その身にディーノと同じ意匠の神聖な雰囲気の長衣カフタンを纏った姿は、筆舌に尽くしがたいほど背徳的だ。
 艶冶な姿に目を奪われ、思わず息をのんだ。
「《ふふっ。人って単純だからね、視覚からの情報には弱いんだ。エミリアが僕たちの大切な女の子だって、みんなにしーっかり見せ付けてあげなくちゃ》」
「シルフ……!」
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