敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
「精霊神、申し訳ないがエミリアとふたりで話がしたい。席を外してもらえないか」
 殿下はそう言って、精霊のみんなに頭を下げた。
 突然の行動に疑問符を浮かべる私の脇で、精霊たちは互いに顔を見合わせていた。やがてディーノがやれやれとクッションから立ち、他のみんなも次々に立ち上がる。
「《思うところはありますが……仕方ありませんね。また明日まいります》」
「《ふふっ、じゃあねエミリア。おやすみ》」
 ディーノは幾分不満げに殿下に流し目を送り、シルフはいつも通り飄々と言い残し、空気に溶けるようにいなくなった。
「《エミリア、精霊は嘘を見抜くんだ。この男の肩を持つわけではないが、尖塔で俺に請うたこ奴の言葉に嘘はなかったぞ》」
「《モーリスとそのいとし子はそれはそれは仲睦まじい夫婦じゃった。嬢ちゃんたちもきっと、負けないおしどり夫婦になるじゃろうよ》」
 サラマンダーとノーム爺は私の目をしっかりと見つめ、励ますように告げると、ディーノたちの後を追うように消えた。
< 246 / 265 >

この作品をシェア

pagetop