敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
戦中から戦後のかの国のやりようを見てきた俺は、女王が王を名乗る資格のないうつけ者だと十分に知っていた。ただし知略のない阿呆な分、手綱を取ることは容易く、属国とすることで十分に飼い殺せると判断した。
だが、半年前に下した俺の判断は甘すぎたか。
「いえいえ、あの国は独裁国家ですからね。末端の王族にさほど非はありませんし、さすがに皆殺しは早計かと。……まぁ、女王には死んでもらってもよかったのですが、それはそれで近隣各国との調整が煩わしい」
半ば本気で言えば、ハウイットが真剣な面持ちで返す。正論だ。
それにしても僅か七歳で王宮の爆破を企てるとは、凄まじい悪女だ。我が国でも厳重に閉じ込めておかねば、なにをされるかわかったものではない。
「離れの宮で飼い殺そうかと思ったが、よもや檻が必要とは」
悪態をつきながら、ふいに脳裏に小さな違和感がよぎる。
ハウイットが裏を取ったのだから、聞かされた内容が事実なのは間違いない。だが、俺の中でなにかがしっくりこない。なぜなのか……。
だが、半年前に下した俺の判断は甘すぎたか。
「いえいえ、あの国は独裁国家ですからね。末端の王族にさほど非はありませんし、さすがに皆殺しは早計かと。……まぁ、女王には死んでもらってもよかったのですが、それはそれで近隣各国との調整が煩わしい」
半ば本気で言えば、ハウイットが真剣な面持ちで返す。正論だ。
それにしても僅か七歳で王宮の爆破を企てるとは、凄まじい悪女だ。我が国でも厳重に閉じ込めておかねば、なにをされるかわかったものではない。
「離れの宮で飼い殺そうかと思ったが、よもや檻が必要とは」
悪態をつきながら、ふいに脳裏に小さな違和感がよぎる。
ハウイットが裏を取ったのだから、聞かされた内容が事実なのは間違いない。だが、俺の中でなにかがしっくりこない。なぜなのか……。