敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
ジーク様は震える指で黒く煤け、すっかり姿を変えたポプリを掴み上げた。その様子は、ひどく狼狽して見えた。
「あ、あの! だけどこれ、すっかり香りもなにもなくなってしまっていますし。もしよかったら、新しいのをお作りしましょうか?」
ジーク様は私の問いには答えず、真っ黒のポプリを握りしめたままズルズルと頭を下げ、膝に突っ伏してしまった。
頭を抱え、大きな背中を小さく丸めたその姿は、見るからに落ち込んでいる雰囲気である。
「あの、ジーク様?」
「……気づいていたのか?」
「え?」
「君は、俺が鎧の騎士だと気づいていたのか?」
呻くような声が聞き取れずにいるとジーク様が頭を少し上げ、苦しげな声で繰り返した。
「エーテル山でそれを拾った時に、ああそうだったのかと思いました」
私の答えを聞いたジーク様は、覚悟を決めた様子でスッと背筋を起こし、私にピタリと目線を合わせた。その表情は切れ味鋭い刃物のように研ぎ澄まされ、セルリアンブルーの瞳は壮絶な悲愴を醸していた。
「あ、あの! だけどこれ、すっかり香りもなにもなくなってしまっていますし。もしよかったら、新しいのをお作りしましょうか?」
ジーク様は私の問いには答えず、真っ黒のポプリを握りしめたままズルズルと頭を下げ、膝に突っ伏してしまった。
頭を抱え、大きな背中を小さく丸めたその姿は、見るからに落ち込んでいる雰囲気である。
「あの、ジーク様?」
「……気づいていたのか?」
「え?」
「君は、俺が鎧の騎士だと気づいていたのか?」
呻くような声が聞き取れずにいるとジーク様が頭を少し上げ、苦しげな声で繰り返した。
「エーテル山でそれを拾った時に、ああそうだったのかと思いました」
私の答えを聞いたジーク様は、覚悟を決めた様子でスッと背筋を起こし、私にピタリと目線を合わせた。その表情は切れ味鋭い刃物のように研ぎ澄まされ、セルリアンブルーの瞳は壮絶な悲愴を醸していた。