敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
「……すまなかった。身分を隠して嫁いでくる王女を覗き見に行くなど、悪趣味なことをした。それに初対面で君に身の程を弁えろだの、取り入ろうとするなだの、あまりに酷い言葉をぶつけた。なんと謝っていいか、謝罪の言葉もない。……本当に、申し訳なかった」
「頭を上げてください! ジーク様に謝っていただく必要なんてありません。私の前評判は最悪だったと自分でもわかっています。悪女の噂の真偽を確かめにいらっしゃったのだと事情は十分理解していますから」
「鎧姿で会いに行った動機はたしかにそうだ。だが、ジークフリードとして君に愛を乞いながら、俺はその事実を伝えず、隠し通そうとした。……卑怯で愚かな男だと呆れてしまったか?」
 まるで私の裁可でも待つように、ジーク様は苦しそうに顔を歪めている。
「いいえ、ジーク様がもっと愛しくなりました」
 ジーク様は驚愕に目を見張る。
「まさか、あり得ない。俺は君を騙していたんだぞ」
 訝んでもいるようで、眉間には縦に皺が刻まれている。
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