敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
突然響いた鎧の騎士様の怒声にビクンと肩が揺れる。すると怯えた私の視線に気づいたのか、鎧の騎士様は気まずそうに私から顔を背けた。
それ以降、声をひそめたふたりの会話は車内まで聞こえてこなかった。
《あのように声を荒らげるなど、なんと野蛮な》
私の対面に現れたディーノが嫌そうに柳眉を寄せた。
《嬢ちゃんにもずいぶん無礼な物言いじゃったのう》
足もとから現れたノーム爺も憤慨した様子だ。
《なに、あんまり目に余るようなら俺が灰にしてやるから遠慮せず言えよ》
サラマンダーの申し出を苦笑いで辞退して、景色を眺める傍らそっと彼の様子を眺めた。
護衛騎士という立場を考えれば、さっきの忠告は明らかに職務を逸脱した発言だ。それでも王太子殿下への親愛と忠心から、言わずにいられなかったのだろう。
……彼はとても実直な人なんだわ。
そう思えば、彼を少し好意的に感じられた。
それ以降、私の横が鎧の騎士様の定位置となった。
それ以降、声をひそめたふたりの会話は車内まで聞こえてこなかった。
《あのように声を荒らげるなど、なんと野蛮な》
私の対面に現れたディーノが嫌そうに柳眉を寄せた。
《嬢ちゃんにもずいぶん無礼な物言いじゃったのう》
足もとから現れたノーム爺も憤慨した様子だ。
《なに、あんまり目に余るようなら俺が灰にしてやるから遠慮せず言えよ》
サラマンダーの申し出を苦笑いで辞退して、景色を眺める傍らそっと彼の様子を眺めた。
護衛騎士という立場を考えれば、さっきの忠告は明らかに職務を逸脱した発言だ。それでも王太子殿下への親愛と忠心から、言わずにいられなかったのだろう。
……彼はとても実直な人なんだわ。
そう思えば、彼を少し好意的に感じられた。
それ以降、私の横が鎧の騎士様の定位置となった。