敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
胸の前で手を振って目を泳がせる彼女に首をかしげるが、問題ないと言われた手前、これ以上以前の暮らしぶりについて追及するのも憚られた。
なんにせよ、今後は絶対にそんな悲しい思いはさせない。彼女が日々を微笑んで過ごせるよう全力で尽くそう。
「まぁ、ゆっくり休めたならよかった」
「はい。でも、皆さんは外で休まれたんですよね。……しかも交代で火の晩まで。日中も馬車に乗っているだけなのに、私だけ専用の天幕に寝台までいただいてしまってすみません」
エミリアは既に火が消えた焚火の跡をチラリと見て、申し訳なさそうに肩を縮めた。
「なに、ここにいる者は俺も含めて皆旅慣れている。野営など苦にもならん」
「そうなのですか」
「ああ、我々は遠征に出れば火すら灯さぬまま座して夜を明かすこともザラだ。それが昨夜は火を囲い毛布に包まって横になれたのだから、普段となんら変わらん。なんなら仕事に追われる常よりもよく寝たくらいだ」
「まぁ」
なんにせよ、今後は絶対にそんな悲しい思いはさせない。彼女が日々を微笑んで過ごせるよう全力で尽くそう。
「まぁ、ゆっくり休めたならよかった」
「はい。でも、皆さんは外で休まれたんですよね。……しかも交代で火の晩まで。日中も馬車に乗っているだけなのに、私だけ専用の天幕に寝台までいただいてしまってすみません」
エミリアは既に火が消えた焚火の跡をチラリと見て、申し訳なさそうに肩を縮めた。
「なに、ここにいる者は俺も含めて皆旅慣れている。野営など苦にもならん」
「そうなのですか」
「ああ、我々は遠征に出れば火すら灯さぬまま座して夜を明かすこともザラだ。それが昨夜は火を囲い毛布に包まって横になれたのだから、普段となんら変わらん。なんなら仕事に追われる常よりもよく寝たくらいだ」
「まぁ」