敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
ここで一度言葉を区切り、再び真っ直ぐにハウイットを見据えて口を開く。
「なぁ、ハウイット。俺は彼女を悲しませたくない。これから彼女にはいつだって笑っていて欲しい。他でない俺が、彼女を幸せにしてやりたいと思うんだ」
「彼女をご正妃にとお考えなのですね。……彼女の出自や背景を考慮して下されたのが側妃という決定です。陛下はもとより保守派の大臣らの反発は相当大きいでしょう」
「そんなのは俺がなんとしても納得させてみせる」
これまでハウイットとは俺が敷く将来の治世について幾度となく語りあってきた。話は、俺に次ぐ権力を持つことになる妃についても及んだ。
身分、気質、その時の政治状況、それらを踏まえ然るべきタイミングでもっとも相応しい女性を迎えるつもりでいた。条件の合致がすべてであり、そこに惚れた腫れたの感情は介在させないはずだった。
しかし俺はエミリアと出会い、彼女と並び立ち添い遂げる未来を夢見てしまった。今はもう、当時と同じ気持ちではいられない。
「なぁ、ハウイット。俺は彼女を悲しませたくない。これから彼女にはいつだって笑っていて欲しい。他でない俺が、彼女を幸せにしてやりたいと思うんだ」
「彼女をご正妃にとお考えなのですね。……彼女の出自や背景を考慮して下されたのが側妃という決定です。陛下はもとより保守派の大臣らの反発は相当大きいでしょう」
「そんなのは俺がなんとしても納得させてみせる」
これまでハウイットとは俺が敷く将来の治世について幾度となく語りあってきた。話は、俺に次ぐ権力を持つことになる妃についても及んだ。
身分、気質、その時の政治状況、それらを踏まえ然るべきタイミングでもっとも相応しい女性を迎えるつもりでいた。条件の合致がすべてであり、そこに惚れた腫れたの感情は介在させないはずだった。
しかし俺はエミリアと出会い、彼女と並び立ち添い遂げる未来を夢見てしまった。今はもう、当時と同じ気持ちではいられない。