敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
「外野がとやかく言うことではないのでしょうが、打算で妙な嘘をつくとだいたい碌な結果にならないんですよ。こと男女の間では特に。……まぁ、まともな恋愛をしてきていないジーク様には、言ったところで理解しがたいでしょうけれど」
扉が閉まる直前、ハウイットが何事がつぶやいていた。
王都到着までもう間もなく。いかにしてエミリアを迎えるか思考を巡らせていた俺は、その台詞をさして気にも留めなかった。
***
ガルニア王宮到着が明後日に迫っていた。
王都に近づき、景色は大国の名に相応しい賑やかなそれへと変わっていた。ガルニア王国に入ってからはずっと舗装された道を進んでいたが、その道幅が広く綺麗になった。建ち並ぶ家々もしっかりした基礎組みの大きなものが増え、手入れの行き届いた漆喰壁や玄関先を飾る花壇からは住人の丁寧な暮らしぶりが窺えた。
朝日に照らされた街は、祖国とは比べものにならぬほど豊かな様相だった。すっかり見入っていたら、並走する鎧の騎士様が開け放った窓越しに口にした。
扉が閉まる直前、ハウイットが何事がつぶやいていた。
王都到着までもう間もなく。いかにしてエミリアを迎えるか思考を巡らせていた俺は、その台詞をさして気にも留めなかった。
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ガルニア王宮到着が明後日に迫っていた。
王都に近づき、景色は大国の名に相応しい賑やかなそれへと変わっていた。ガルニア王国に入ってからはずっと舗装された道を進んでいたが、その道幅が広く綺麗になった。建ち並ぶ家々もしっかりした基礎組みの大きなものが増え、手入れの行き届いた漆喰壁や玄関先を飾る花壇からは住人の丁寧な暮らしぶりが窺えた。
朝日に照らされた街は、祖国とは比べものにならぬほど豊かな様相だった。すっかり見入っていたら、並走する鎧の騎士様が開け放った窓越しに口にした。