敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
 テーブルには、何種類ものパンが入ったバスケット。黄金色に輝くオムレツにソーセージ。彩りよく盛られたサラダに温かな湯気を立てるポタージュスープ。隙間なく並べられた料理の数々、輝くばかりのそれらに思わず息をのんだ。
「運び終わったら下がっていい」
 殿下は配膳が終わると給仕係を下がらせた。アニータも出ていってしまい、食堂には殿下と私のふたりきりになった。
「飲み物はどれにする?」
「あ、オレンジジュースを」
 あまりにも自然に問われ、反射的に答えていた。
 殿下はひとつ頷いてオレンジジュースの入ったデキャンターを掴むと、グラスに注いでくれた。
「パンはどれを?」
 デキャンターを置いた殿下は、流れるようにトングを手に取って尋ねた。
 問われるまま口を開きかけたところで、私ははたとこの状況の違和感に気づいて青くなった。
「お、お待ちください! 私がいたします!」
 パンを取るのを代わろうと慌てて伸ばした手を、殿下はやんわりと躱してしまう。
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