敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
「君から俺を訪ねてきてくれるとは思っていなかった。なにかあったのか?」
殿下の声は隠しきれない喜色に弾む。
砕けた態度の彼とは対照的に、私は緊張で今にも卒倒しそうだった。
しかも今の言い方だと、まるで私が望んで殿下の部屋に来たかのよう。まったくもって言いがかりだ。
「いえ! なにかあったわけでは……。というより、まさか扉が殿下の寝室に繋がっているなんて思いもしなくて」
「そうか。君はあの扉が俺の部屋に繋がっていることを知らなかったのか。てっきりアニータから聞いていると思っていた」
あわあわと告げると、殿下は納得したように頷く。その目は少し残念そうだった。
「あの、どうして私が使わせていただいている客間と殿下のお部屋が間続きなんてことになっているんですか?」
「客間? 君はあの部屋を客間だと思っていたのか?」
殿下の眉間に皺が寄る。その目はなぜか不満げで、わけがわからずに私はますます落ち着かない心地になる。
「え、違うのですか?」
殿下の声は隠しきれない喜色に弾む。
砕けた態度の彼とは対照的に、私は緊張で今にも卒倒しそうだった。
しかも今の言い方だと、まるで私が望んで殿下の部屋に来たかのよう。まったくもって言いがかりだ。
「いえ! なにかあったわけでは……。というより、まさか扉が殿下の寝室に繋がっているなんて思いもしなくて」
「そうか。君はあの扉が俺の部屋に繋がっていることを知らなかったのか。てっきりアニータから聞いていると思っていた」
あわあわと告げると、殿下は納得したように頷く。その目は少し残念そうだった。
「あの、どうして私が使わせていただいている客間と殿下のお部屋が間続きなんてことになっているんですか?」
「客間? 君はあの部屋を客間だと思っていたのか?」
殿下の眉間に皺が寄る。その目はなぜか不満げで、わけがわからずに私はますます落ち着かない心地になる。
「え、違うのですか?」