敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
「あの。それから今朝、殿下が朝議に向かわれた後にお礼を伝え忘れているのに気づきまして。ドレスや身の回りの品を多く揃えていただき、ありがとうございました。お礼が遅くなってしまい、申し訳ありません。とても嬉しかったです」
私がドレスを話題にしたら、殿下は戸惑いつつもホッとした様子を見せた。
「気に入ってくれたのならよかった」
「はい。ですが以前申し上げた通り、今後はどうか私への過分なお気遣いはなさらないでください。殿下ご自身のためにも、未来の正妃様のためにも」
私の後半の台詞に、殿下は眉間にクッキリと皺を寄せて固まった。
敗戦国の王女というお荷物以外の何者でもない私を気にかけ、こんなにも心を砕いてくれる。当初の予想に反し、ジークフリード殿下はとても寛大で親切な人柄のようだ。けれど私は人質の側妃であり、いずれ彼は然るべき女性を正妃に迎える。
私はもとより殿下自身も、このことを忘れてはいけない。
「それではジークフリード殿下、夜分に失礼いたしました。おやすみなさいませ」
私がドレスを話題にしたら、殿下は戸惑いつつもホッとした様子を見せた。
「気に入ってくれたのならよかった」
「はい。ですが以前申し上げた通り、今後はどうか私への過分なお気遣いはなさらないでください。殿下ご自身のためにも、未来の正妃様のためにも」
私の後半の台詞に、殿下は眉間にクッキリと皺を寄せて固まった。
敗戦国の王女というお荷物以外の何者でもない私を気にかけ、こんなにも心を砕いてくれる。当初の予想に反し、ジークフリード殿下はとても寛大で親切な人柄のようだ。けれど私は人質の側妃であり、いずれ彼は然るべき女性を正妃に迎える。
私はもとより殿下自身も、このことを忘れてはいけない。
「それではジークフリード殿下、夜分に失礼いたしました。おやすみなさいませ」