敵国王子の溺愛はイケメン四精霊が許さない!~加護持ち側妃は過保護に甘やかされています~
ジクジクと心が痛むが、伝えるべきことは伝えた。
私はペコリと頭を下げ、殿下に背中を向けると逃げるように扉を目指す。
「エミリア」
扉まであと一歩というところで、後ろから殿下に腕を取られる。ビックリして振り返る。
「最後にひとつだけ。……君もまた勘違いをしている」
「え?」
「王太子の部屋に繋がっているのは、客間ではない」
唐突に告げられた言葉に、咄嗟に理解が追いつかない。
パチパチと目を瞬いて見上げる私に、殿下はフッと口角を緩め甘い声音で続ける。
「それから君の言い分はよくわかった。だが、俺はやはり君と共に過ごす時間を惜しむつもりはない」
殿下の真意がのみ込めずぽかんとしていたら、掴んだ腕をクイッと引き寄せられた。
「あっ」
驚いて見上げると、殿下の美貌が鼻先が触れそうな近さに迫っていた。反射的に息を詰め、キュッと目を瞑る。
直後、額にやわらかな感触が落ちる。
ほんの一瞬だけ触れて、温もりはすぐに離れていった。
え、今のって……!?
私はペコリと頭を下げ、殿下に背中を向けると逃げるように扉を目指す。
「エミリア」
扉まであと一歩というところで、後ろから殿下に腕を取られる。ビックリして振り返る。
「最後にひとつだけ。……君もまた勘違いをしている」
「え?」
「王太子の部屋に繋がっているのは、客間ではない」
唐突に告げられた言葉に、咄嗟に理解が追いつかない。
パチパチと目を瞬いて見上げる私に、殿下はフッと口角を緩め甘い声音で続ける。
「それから君の言い分はよくわかった。だが、俺はやはり君と共に過ごす時間を惜しむつもりはない」
殿下の真意がのみ込めずぽかんとしていたら、掴んだ腕をクイッと引き寄せられた。
「あっ」
驚いて見上げると、殿下の美貌が鼻先が触れそうな近さに迫っていた。反射的に息を詰め、キュッと目を瞑る。
直後、額にやわらかな感触が落ちる。
ほんの一瞬だけ触れて、温もりはすぐに離れていった。
え、今のって……!?