愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

南は子どもがほしいから。碧唯は仕事をするうえで信頼を得るため。
お互いに条件が合ったから結婚に繋がった。だからこれでいい。

今はいろんな結婚の形がある時代。自分たちもその流れに乗っているのだ。

そうすぐに思い至るのに、心の奥でなにかが〝違う〟と小さく駄々を捏ねる。
その正体がなんだかわからないまま、ひとまずそっとふたをした。


「そうね。ごめん、変なこと言って」


碧唯に謝り、シートに深く座りなおす。


「ところで結婚式だけど、十一月頃はどう思う?」
「私たち、結婚式するの!?」


結婚式とは愛し合うふたりが行うものであって、自分たちには縁遠いものだと考えていた。碧唯がそのつもりだったとは驚きだ。


「普通は女性のほうがしたがるものじゃないのか。まぁ、南らしいといえばそうだけど」
「女の子らしくなくてごめんなさい」
< 106 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop