愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
「ぜひいろいろとご試着なさってください」
スタッフの観月が南に微笑みかける。
「Aラインからマーメイドライン、プリンセスラインなど、どんなタイプのものでもご用意しておりますので」
「ありがとうございます。碧唯くんはどんなのがいい?」
観月に会釈を返してから碧唯に振り返る。
「俺はなんでも」
「なんでもって、なにかリクエストがあると選びやすいんだけどな」
「南ならなにを着ても似合うだろ」
「……それは投げやり? それとも褒め言葉?」
言葉の真意を追究する。じっと見つめたら、碧唯はウエディングドレスのコーナーを物色しはじめた。
南もその隣であれこれと手に取っては鏡に向かって合わせる。
どれも素敵なため、これといった決定打がない。いっそ全部着てしまいたいくらいだ。
「何着かご試着してみませんか?」
「あ、はい。では、これとこれと……こっちも」