愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
「それは俺のセリフ。このまま寝たほうがいい」
「シャワー浴びなきゃ無理」
「熱があるだろ」
「シャワー浴びないで寝るくらいなら死んだほうがいい」
駄々っ子のように無茶を言い、バスルームへ向かった。
歩きだした途端、急に発熱を実感する。碧唯に浮かされて体が熱くなっただけではないようだ。
ここ数日の寝不足と今日の事故騒動で、体がバグを起こしてしまったのかもしれない。
体を洗ってやると言う碧唯をなんとか振り切り、ふらふらになりながらシャワーを浴び終えた。
髪を乾かす元気もなく、倒れ込むようにしてベッドへダイブする。
「濡れたままじゃないか」
「……乾かせなかった」
「世話が焼けるな」
パウダールームからドライヤーを持ってきた碧唯が、寝た状態の南の髪を乾かしはじめる。
頭も体も重いものの、髪を梳く指先が気持ちよくて、南はいつの間にか寝入ってしまった。