愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

「碧唯くんにお世話してもらえて、とっても幸せ。ずっと具合が悪くてもいいかも」


脇に挟んだ体温計がすぐにピピッと電子音で検温完了を知らせる。
37度2分の体温計を手渡しつつニコニコすると、碧唯に額をピンと弾かれた。


「ふざけるな」
「ふざけてないったら。一緒に暮らしはじめてもすれ違いが多かったでしょ? だから久しぶりに碧唯くんとゆっくり顔を突き合わられて、すごくうれしい。私、碧唯くんと結婚してよかったな」
「……俺に今すぐ襲われたいのか」


くるりと反転した視界に天井が映り込む。いきなりベッドに組み伏せられ、それまでの優しい眼差しが一変、碧唯に獲物を狙うような目で見つめられた。


「……いいよ。私ならもう大丈夫だから」
「そうはいくか。ただし治ったら、もうやめてって言われてもやめてやらないからな」


執着にまみれた宣言に頷くと、碧唯は自分の体を起こして南に布団を掛けた。
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