愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

「ほんとにあったね」
「だから言っただろう?」


得意げに笑う。
どこかには絶対にあると思ってはいたが、見つからなかったらシャレにならない。じつはホッとしているのは内緒だ。

遠くにはまだ雲を抱える青空に向かって両腕を広げ、ふたり揃って深呼吸をする。
仕事漬けだった体の中に爽快な空気を取り込んだ。


「こうやって青空を見つけたみたいに、いつかきっと子どもも、俺たちを見つけてくれるんじゃないか。陽向が言っていたそうだ」
「陽向くんが? なんて?」


南が目をくるくるさせて聞き返す。


「空の上からママを見つけたって」
「陽向くん、空から見てたの?」
「そうらしい」


にわかには信じがたい話だが、陽向が嘘をつくとも思えない。
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