愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
雅美を安心させるために謙遜しているのだろうが、外交官が超のつく選ばれしエリートなのは南にもわかる。
国の代表は、企業の代表とは規模が違う。欧米に派遣される外交官となれば、エリート中のエリートだろう。
改めて考えると、南はとんでもない相手の〝プロポーズ〟を飲んでしまったようだ。
(でも、もう今さら後戻りはできないわ。お母さんも結婚を許してくれたんだし、あとは子どもを作れば……)
これで将来の不安が半分は解消されたも同然だ。
「イタリアに駐在しているとなると、南もイタリアへ?」
「あ、ううん、行かない」
「間もなく日本に帰国する予定になっております。数年単位で異動がありますので、ずっと日本というのは難しいかもしれませんが」
ひとまず日本を離れずに済むと知り、雅美も安堵したようだ。
「でもよかったわ。南は一生独身を貫くのかと心配していたの」
「どうして?」
「お母さんがいいお手本を見せられなかったでしょう? だから結婚はしたくないって思っているんじゃないかって」