愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~

大臣が悲哀たっぷりに眉尻を下げる。


『帰国はしますが、これからもG20議長国、COP26共同議長国として国際社会を牽引しているイタリアとは、国際社会の諸課題や地域情勢について緊密に連携したい所存です』
『もちろんだとも』
『ところで大臣、今日は紹介したい人がおりまして』


碧唯の目線が南に向けられたため、自分の出番だと南は彼の隣に並んだ。


『こちらはフィアンセの南です』


彼に目で合図を送られ、南も名乗って会釈をする。


『フィアンセ!? そうなのか! いやぁ、それはめでたい。とびきりの美人を捕まえるとは、さすがアオイだな』
『ありがとうございます。後ほど奥様にもご挨拶をさせてください』
『もちろんさ。妻も喜ぶだろう。ほかの人たちにも紹介しようじゃないか』


南たちは大臣の周りに続々と集まってくる人たちと、代わる代わる挨拶を交わしていった。
どの人もセレブとは思えないほど気さくだが、立ち居振る舞いや醸し出す雰囲気はやはり一般人とは違う。女性は貴婦人、男性は紳士といった風情だ。
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