愛はないけれど、エリート外交官に今夜抱かれます~御曹司の激情に溶かされる愛育婚~
「でも、さすがヨーロッパの男性ね。女性をさらっと褒めるもの」
日本人男性ではこうはいかない。いつも取り澄ましている碧唯だってそう。
(碧唯くんもたまにはそうしてくれてもいいのにな)
綺麗だとかかわいいだとか、彼にそういった言葉を言われた経験は一度もない。
(……友達だからあたり前か)
そういう南だって、彼に直接〝かっこいいね〟と言った記憶はないのだからお互い様だ。
「あ、もちろんお世辞だってわかってるから心配しないで。それでいい気になったりしないから」
彼らが挨拶代わり褒めるのも、それがリップサービスなのも重々承知のうえ。女性に対してなら誰彼問わず口説くのもよく聞く話だ。
本気に受け取らないし、そのへんはわきまえている。色気たっぷりのヨーロッパの美女に敵うはずがないのだから。
「彼らがお世辞で南を褒めてると?」
「うん」