冤罪で処刑され、ループする令嬢 ~生き方をかえてもダメ、婚約者をかえてもダメ。さすがにもう死にたくはないんですけど!?
 リーンハルトが後ろからやって来たアランに声をかける。

「レティシア様、お変わりないですか?」

 アランがレティシアに微笑みかける。

「アラン様もけがはありませんか」
「僕は大丈夫ですよ。リーンハルト様のお陰で」
と笑う。相変わらず彼らは仲がいい。戦場にあってもお互いに助け合っているようだ。

「レティシア、アラン様は私にまかせて」
 エレインが来た。リーンハルトとアランはよく一緒にいる。そのせいか自然とアランはエレインと話すことが多くなってきた。

「リーンハルト、緊急案件がなければ、なか二日休みよね? このアミュレットは私が二晩預かって魔力を補充しておくわ。それから、ペンダント式にしておくね。その方が便利でしょう?」
 リーンハルトが呆れたような表情をする。

「レティシア、仕事なのだから、一人の隊員に肩入れするのは良くないよ」

 レティシアが彼の言葉に柳眉を吊り上げる。

「まあ、何を言っているの? あなたは弟よ。これは家族としてやっている事よ。仕事ではないの。安心して、ちゃんと時間外にやっているから」

 するとリーンハルトは困ったように額に手を当てた。

「時間外なんかにやったら、疲れてしまうだろう。きちんと休めよ」
「大丈夫。祈りを捧げながら、アミュレットと眠るだけだから」

 そういってレティシアが大事そうにアミュレットぎゅっと両手で握りしめる。

「……なんでそういうことを」

 心なしか顔が赤い。

「どうかした?」
「いや、何でもない」
といって行ってしまった。
何か彼が嫌がることを言ってしまったのかとレティシアは少ししゅんとする。ちょっと、恩着せがましかったかも……。

「レティシア、仲直り出来てよかったね」

 振り返るとエレインが微笑んでいる。

「そうかしら? 普通には口を利いてくれるようになったけれど、すぐにどこかに行ってしまうのよね。本当に今日はけがなかったのかな。かえって家族だと、けががあっても言いづらいのからしら? ねえ、今度はエレインが聞いてみてくれない」

 レティシアが心配そうにリーンハルトの去って行った方向を見る。

「過保護なお姉さんね」

 エレインに言われてびっくりした。

「そんなことないわよ」
 レティシアは赤くなる。

「リーンハルト様は照れているだけよ」
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