冤罪で処刑され、ループする令嬢 ~生き方をかえてもダメ、婚約者をかえてもダメ。さすがにもう死にたくはないんですけど!?
この辺境の森は朝晩冷え込む。陽が落ちると風の冷たさが身に染みる。そのときレティシアはかすかな魔力の痕跡を見つけた。
近くにいるはずなのに……。気持ちばかりが焦る。けがをして動けないのだろうか。最悪のことは考えないようにして、ただひたすら東の村を目指し、自分の魔力の欠片を追う。
途中、ガルムの遠吠えが聞こえたが、恐ろしいと思う気持ちも麻痺するほどにリーンハルトが心配だった。
夜も更けて息が白くなるほど冷えた頃、遠くに火影がちらちらちらと見えた。
きっとリーンハルトだ。レティシアは走った。
「リーンハルト!」
ガサリと落ち葉がなり、火影に彼の姿が浮かぶ。
「レティシア! どうしてこんなところに」
駆け寄るとリーンハルトが驚いていた。しかし、彼は立ち上がれないようだ。
どこかケガをしているのだろう。
◇
「リーンハルト、足をけがしたのね。動けないの?」
レティシアが彼のそばにしゃがみ込む。
「おい、何しているんだ。なんで来たんだよ!」
いきなり怒られた。
「何って、あなたが心配だったから」
「ばか、あぶないだろ!」
リーンハルトが怒っても今のレティシアは怖くない。彼のケガに集中していた。
彼の右足首が腫れている。すでに自分で応急処置をした後だった。やはりリーンハルトはしっかりしている。レティシアはその上から治癒魔法をかけた。これで回復が早まる。
「どう? 少しは痛みがひいた?」
「ああ、ひいたよ。それより、なんで来たんだよ。誰に聞いたの」
リーンハルトはまだ怒っている。
「ロベルト様から聞いたの。リーンハルトが朝近隣の村の要請で出て行ったきり戻らないって。それで居ても立っても居られなくて。近場だから大丈夫かなって」
「たく、何でレティシアに言うかな」
珍しく義弟がぼやく。
「それで、今夜は野宿になるけれど。毛布は持ってきたのか?」
「うん、私の貸してあげる」
「いらない。俺は自分の持っているよ」
「そうなの?」
「討伐隊の基本だ」
当然だと言わんばかりの口調だ。
「じゃあ、なんで一人で行ったりしたのよ」
「仕方がない。人手不足だ」
だからと言ってリーンハルトが一人で行く必要はないと思ってしまう。
「それでどうしてこんなケガをしたの?」
近くにいるはずなのに……。気持ちばかりが焦る。けがをして動けないのだろうか。最悪のことは考えないようにして、ただひたすら東の村を目指し、自分の魔力の欠片を追う。
途中、ガルムの遠吠えが聞こえたが、恐ろしいと思う気持ちも麻痺するほどにリーンハルトが心配だった。
夜も更けて息が白くなるほど冷えた頃、遠くに火影がちらちらちらと見えた。
きっとリーンハルトだ。レティシアは走った。
「リーンハルト!」
ガサリと落ち葉がなり、火影に彼の姿が浮かぶ。
「レティシア! どうしてこんなところに」
駆け寄るとリーンハルトが驚いていた。しかし、彼は立ち上がれないようだ。
どこかケガをしているのだろう。
◇
「リーンハルト、足をけがしたのね。動けないの?」
レティシアが彼のそばにしゃがみ込む。
「おい、何しているんだ。なんで来たんだよ!」
いきなり怒られた。
「何って、あなたが心配だったから」
「ばか、あぶないだろ!」
リーンハルトが怒っても今のレティシアは怖くない。彼のケガに集中していた。
彼の右足首が腫れている。すでに自分で応急処置をした後だった。やはりリーンハルトはしっかりしている。レティシアはその上から治癒魔法をかけた。これで回復が早まる。
「どう? 少しは痛みがひいた?」
「ああ、ひいたよ。それより、なんで来たんだよ。誰に聞いたの」
リーンハルトはまだ怒っている。
「ロベルト様から聞いたの。リーンハルトが朝近隣の村の要請で出て行ったきり戻らないって。それで居ても立っても居られなくて。近場だから大丈夫かなって」
「たく、何でレティシアに言うかな」
珍しく義弟がぼやく。
「それで、今夜は野宿になるけれど。毛布は持ってきたのか?」
「うん、私の貸してあげる」
「いらない。俺は自分の持っているよ」
「そうなの?」
「討伐隊の基本だ」
当然だと言わんばかりの口調だ。
「じゃあ、なんで一人で行ったりしたのよ」
「仕方がない。人手不足だ」
だからと言ってリーンハルトが一人で行く必要はないと思ってしまう。
「それでどうしてこんなケガをしたの?」