冤罪で処刑され、ループする令嬢 ~生き方をかえてもダメ、婚約者をかえてもダメ。さすがにもう死にたくはないんですけど!?
 びっくりして義父を見たあと、リーンハルトに視線を移す。

「なんだ。あなたも」
「まあ、大事な戦友だし」

 考えていることは一緒だった。

「お前たちの大切な友達だ。家でパーティーを開こうじゃないか」
 
 オスカーが快諾してくれた。義父は身分にこだわらない。こういうところが父息子よく似ている。



 そしてエレインとアランの王都でのお披露目パーティはシュミット邸で開かれることになった。これはアランにとってもシュミット家が後ろ盾になるという意味で有利に働くことになる。後継者であるリーンハルトのことだ。それを見越しているのだろう。

 しかし、その日取りは奇しくもレティシアの誕生日の二週間前だった。ついうっかり安請け合いをしてしまってから焦る。その日まで生きていられるかどうかわからないし、その日に死んでしまうかもしれない。

「死ぬにしても日取りがあるでしょ。エレインのためにも、なるべく頑張って生きていなきゃ」

 レティシアは前向きに生きるため、教会での研修とアミュレット作りに勤しんだ。今回は学校の作業場ではなく、教会の作業場を使った。設備は数段劣るが、リーンハルトの死はトラウマになっていた。卒業まであの一室には足が震えて入れなかった。


 ◇

 庭やサロンを使ったパーティーは華やかなものになった。学園関係者に騎士団、王宮の官吏など様々な人々が招かれた。

 そしてなぜかミザリーが自分の友人の令嬢達も呼んでいた。
 彼女たちがいるそこだけは、まるでお見合いのような様相を呈し、華やかに着飾ったミザリーは注目の的になった。

 レティシアは主役のエレインとアランより目立たないでほしいとはらはらしながらその様子を見守っていた。幸い父の差配ですぐに鎮まった。

 その後、関係のない令嬢たちは早めに帰り、ミザリーはしばらく会場にいたが、部屋に引っ込んでしまったようだ。
 人生を繰り返しているせいか、ミザリーのやることがとても幼稚に感じる。いったいどういうつもりなのだろう。

「姉がごめんなさい」
「ぜんぜん、これだけ騎士や官吏がいたら紹介したくもなるわよ。未来のエリートだものね」
といって気にしたようすもなくエレインは笑う。

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