冤罪で処刑され、ループする令嬢 ~生き方をかえてもダメ、婚約者をかえてもダメ。さすがにもう死にたくはないんですけど!?
その直後、ちくりと胸のあたりが痛んだ。ちょうど形見の指輪とアミュレット身に着けている場所だ。嫌な予感がして、レティシアはエレインに断り化粧室に行った。取り出してみるとアミュレットは割れ、形見の指輪は無事だった。
「どうして?」
レティシアは不安な気持ちを抱えてパーティ会場に戻った。
◇
しかし、レティシアの心配をよそに、つつがなくパーティは終了になった。新婚の二人は、これから領地にたつという。レティシアとリーンハルトは彼らを見送った。しかし、なぜかバートンと数人の研究者がいて
「今夜はうちにお泊りになるそうだ」
とリーンハルトが言う。
「私は先に休んでいいのよね?」
「もちろん、レティシアには退屈な話になるからね」
バートンの話は難しい。きっと父とリーンハルトを相手に学問の話でもするのだろう。そのような話で盛り上がる彼らが不思議だ。
パーティーが終わった後は、何となく寂しい。屋敷の片づけがあらかた終わると、レティシアはひっそりと屋敷の裏庭に出た。
エレインは幸せそうだった。今世で大切な友人が出来て、少しでも人の役に立てたと思うと嬉しい。
そうしている間にもレティシアの死は刻々と近づいている。多分、アミュレットが割れたのは偶然ではない。おそらく、もうすぐ死ぬだろう。
ずっと死なないために必死だった。しかし、それがリーンハルトが討伐隊に入ると聞いた途端どうでもよくなってしまう。
もちろん今でも、それなりに文献をあたりアミュレットを作っているが、どこかでもういいと思う自分がいる。リーンハルトが無事で両親や友人がしあわせならば、自分一人、さくっと消えてもいい気がしていた。
何度も繰り返したことで充分生きたし、大切な人を失うのはもう嫌だ。
ただ今日だけは死にたくないと思う。エレインとアランにとってよき日であって欲しいから。
裏庭にある打ち捨てられた古い池まで来た。今は屋敷正面にもっと立派なものがあり、ここに来る者はいないだろう。レティシアはわざと人目につかない場所にやって来た。
ここならば、ついうっかり今日死んでしまっても見つからないですむかもしれない。結局なぜ自分が死ぬのか訳が分からなかった。こんな平和な屋敷のなかで、ミザリーがどろどろとした黒魔術を行っているとも思えない。
「どうして?」
レティシアは不安な気持ちを抱えてパーティ会場に戻った。
◇
しかし、レティシアの心配をよそに、つつがなくパーティは終了になった。新婚の二人は、これから領地にたつという。レティシアとリーンハルトは彼らを見送った。しかし、なぜかバートンと数人の研究者がいて
「今夜はうちにお泊りになるそうだ」
とリーンハルトが言う。
「私は先に休んでいいのよね?」
「もちろん、レティシアには退屈な話になるからね」
バートンの話は難しい。きっと父とリーンハルトを相手に学問の話でもするのだろう。そのような話で盛り上がる彼らが不思議だ。
パーティーが終わった後は、何となく寂しい。屋敷の片づけがあらかた終わると、レティシアはひっそりと屋敷の裏庭に出た。
エレインは幸せそうだった。今世で大切な友人が出来て、少しでも人の役に立てたと思うと嬉しい。
そうしている間にもレティシアの死は刻々と近づいている。多分、アミュレットが割れたのは偶然ではない。おそらく、もうすぐ死ぬだろう。
ずっと死なないために必死だった。しかし、それがリーンハルトが討伐隊に入ると聞いた途端どうでもよくなってしまう。
もちろん今でも、それなりに文献をあたりアミュレットを作っているが、どこかでもういいと思う自分がいる。リーンハルトが無事で両親や友人がしあわせならば、自分一人、さくっと消えてもいい気がしていた。
何度も繰り返したことで充分生きたし、大切な人を失うのはもう嫌だ。
ただ今日だけは死にたくないと思う。エレインとアランにとってよき日であって欲しいから。
裏庭にある打ち捨てられた古い池まで来た。今は屋敷正面にもっと立派なものがあり、ここに来る者はいないだろう。レティシアはわざと人目につかない場所にやって来た。
ここならば、ついうっかり今日死んでしまっても見つからないですむかもしれない。結局なぜ自分が死ぬのか訳が分からなかった。こんな平和な屋敷のなかで、ミザリーがどろどろとした黒魔術を行っているとも思えない。