冤罪で処刑され、ループする令嬢 ~生き方をかえてもダメ、婚約者をかえてもダメ。さすがにもう死にたくはないんですけど!?
かなり怒っている。一歳下の義弟にこんこんと説教された。
「だって、リーンハルトが、置いて行くから……」
抗議するも
「早く起きないお前が悪い」
と一刀両断された。
彼の言う通りだ。しかし、本当に置いて行くとか鬼だろうか。いや、たぶん鬼なのだ。これからは人と思わず鬼だと思って接しようとレティシアは固く誓う。
本当はレティシアもきちんと朝早く起きるつもりだったが、昨日彼から聞いた闇魔法の話が気になって眠れなかったのだ。
闇魔法、それは魔術や呪いに適性があるという。もし、レティシアに闇属性の適性があれば、ミザリーを呪えば、すべてが解決するしもう殺されなくて済む。そう思ったら、興奮しすぎて眠れなかった。
闇属性の適性者は少ないと言っていたが、万に一つでもその可能性があるかもしれない。胸がどきどきと高鳴る。これで死を回避して運命を逆転できるかもしれない。
「おい、ミザリーって、姉上がどうかしたのか? さっきから何をぶつぶつ言っている?」
うっかり声に出ていたようだ。
「な、な、な、何でもないから!」
慌てて取り繕うとリーンハルトに気の毒そうな目で見られた。もう彼はレティシアを怒りもしない。
三巡目、天敵と思っていたリーンハルトから憐れまれているようだ。
◇
レティシアは今世で初めて学校と言う場所に足を踏み入れた。
門を入った正面に、園庭が広がり、古くどっしりとした石造りの建物が見える。四階建てのそれには、ツタが絡まっていた。そのほか、敷地内には何棟も校舎や研究棟が建っている。
そして何よりも象徴的なのが時計塔だ。勉強は嫌いだが、こういう落ち着いていて歴史を感じさせる雰囲気には憧れる。そして迷子になりそうなほど広い敷地だ。
きょろきょろとして、「あれは何? これは何?」と質問攻めにするのだが、義弟が全然相手にしてくれない。それどころか他人のふりをする。しかも足が速い。レティシアは小走りでついて行く。
これは紳士としてどうなのだろう?
そして奥にある研究棟に連れて行かれた。
「これから会うのは俺の師、バートン先生だ。とても優秀な研究者だ。くれぐれも失礼のないように」
「だって、リーンハルトが、置いて行くから……」
抗議するも
「早く起きないお前が悪い」
と一刀両断された。
彼の言う通りだ。しかし、本当に置いて行くとか鬼だろうか。いや、たぶん鬼なのだ。これからは人と思わず鬼だと思って接しようとレティシアは固く誓う。
本当はレティシアもきちんと朝早く起きるつもりだったが、昨日彼から聞いた闇魔法の話が気になって眠れなかったのだ。
闇魔法、それは魔術や呪いに適性があるという。もし、レティシアに闇属性の適性があれば、ミザリーを呪えば、すべてが解決するしもう殺されなくて済む。そう思ったら、興奮しすぎて眠れなかった。
闇属性の適性者は少ないと言っていたが、万に一つでもその可能性があるかもしれない。胸がどきどきと高鳴る。これで死を回避して運命を逆転できるかもしれない。
「おい、ミザリーって、姉上がどうかしたのか? さっきから何をぶつぶつ言っている?」
うっかり声に出ていたようだ。
「な、な、な、何でもないから!」
慌てて取り繕うとリーンハルトに気の毒そうな目で見られた。もう彼はレティシアを怒りもしない。
三巡目、天敵と思っていたリーンハルトから憐れまれているようだ。
◇
レティシアは今世で初めて学校と言う場所に足を踏み入れた。
門を入った正面に、園庭が広がり、古くどっしりとした石造りの建物が見える。四階建てのそれには、ツタが絡まっていた。そのほか、敷地内には何棟も校舎や研究棟が建っている。
そして何よりも象徴的なのが時計塔だ。勉強は嫌いだが、こういう落ち着いていて歴史を感じさせる雰囲気には憧れる。そして迷子になりそうなほど広い敷地だ。
きょろきょろとして、「あれは何? これは何?」と質問攻めにするのだが、義弟が全然相手にしてくれない。それどころか他人のふりをする。しかも足が速い。レティシアは小走りでついて行く。
これは紳士としてどうなのだろう?
そして奥にある研究棟に連れて行かれた。
「これから会うのは俺の師、バートン先生だ。とても優秀な研究者だ。くれぐれも失礼のないように」