冤罪で処刑され、ループする令嬢 ~生き方をかえてもダメ、婚約者をかえてもダメ。さすがにもう死にたくはないんですけど!?
「いいんだよ。構わない。素直な人のようだね。かわいらしいじゃないか。それに光属性とはすごい。闇属性よりさらに少なくて希少だ」

 そう言って鷹揚に笑う。レティシアはほっとした。しかし、ブリザードのようなリーンハルトの視線を背後から感じる。後が怖い。きっとまた叱られる。一歳下の義弟に借りなんかつくるのではなかった。


 その後授業があると言う義弟とは別れレティシアは学園を後にした。今後のこともあるで彼にはきちんと礼は言っておいた。

 早起きしたせいか、時間が余っていたので、光魔法の事を調べることにして、書庫に籠る。しかし、難しい言葉ばかりで、ちんぷんかんぷんだ。





 家庭教師が来て、授業を受け、勉強し、書庫に籠る日が三日ほど続いた後、義父に執務室に呼ばれた。

 何の用事だろう。まさか、もう婚約者のトレバーが訪ねて来るとか……。いろいろ考えながら、緊張して義父の執務室に入ると、バートンがいた。

 話というは王立魔法師学園の特別入学の件だった。正直驚いた。学校に通いたいとリーンハルトに話したけれど、まさかバートンが訪ねて来るとは思っていなかった。
 
 彼の話によると光魔法の適性者は珍しいから、ぜひ学園に来て欲しいと言う。どうやら入学できるらしい。主に、バートンの実験対象として。
 しかし、この際、理由などどうでもいい。これで家にあまりいなければミザリーとの接点も減り死亡率が低くなるかもしれないのだ。

 バートンが辞した後、オスカーにいろいろ話しを聞いた。意外なことに義父はレティシアの学園入学に賛成だ。どう話を切り出そうかと思っていたが、説得する必要はなかった。

「お前は何か特技を持って自信をつけるといい」
 
 いままでそんなふうに思ってくれていたのかと、義父の言葉を聞いてじんときた。
 
 入学案内の冊子を見せてもらうと、学園には寮があった。

「お義父様、私、寮に入りたいです」
 
 これで、更にミザリーとの接点が減る。

「え? 学園から家は近いのにかい? どうしてリーンハルト同じことを言うんだ」
 
 義父が悲しそうな顔をする。今世で初めて気が付いたが、この人はとても良い人なのだ。善意から、レティシアを引き取ってくれたのだろう。
 恩返しだなんて、リーンハルトに言ってしまった自分が恥ずかしい。だから、彼は怒ったのだ。

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