貴方と私は秘密の✕✕ 〜地味系女子はハイスペ王子に夜の指南を所望される〜
「君が『セクハラなんてしていない』と訴えたとしても、妊娠してるなんて嘘をついてる証拠がある以上、どちらの証言が優位に働くかは、君だって分かるよね?」

物わかりの悪い子供に言い聞かせるように神山透は穏やかに微笑んでみせるが、それがかえって彼の怒りの深さを感じさせる。

「それとも僕がストーカー被害に遭っているとでも言ってみようか?誹謗中傷を受けていると言うのもいいかもしれないね。なんにせよ、僕には色々なカードが用意されているんだ。君はそれでもまだ、何かしようというのかい?」

……攻撃の言葉が次々と繰り出されると、紺野洋子はついに観念したようにガクリと肩を落とした。

その様子をみた神山透は私の手首をつかむとドアのノブに手を掛け、

「よく覚えておくといいよ、君の進退は僕次第なんだってことを。」

そう紺野洋子に言い捨てて、一連のことにすっかり動揺して、固まって動けなくなっている私を引っ張り出すように、給湯室から連れ出すのだった。
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