貴方と私は秘密の✕✕ 〜地味系女子はハイスペ王子に夜の指南を所望される〜
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「我ながら恥ずかしすぎる」

神山透につられて大いに乱れてしまった自分を嘆くように呟くと、イケメンは私を抱き寄せ顔にキスの雨を降らせながら、先程までの荒々しさとは打って変わった蕩けるような甘い声で囁くのだった。

「そんなことないですよ。山本さん、素直で、すごくかわいかったですもん」

そんな台詞を聞かされると、くすぐったいと思う反面、なんだか心の底から大切に扱われている様な気がしてきてしまう。胸の奥がきゅうんと苦しくなり、嬉しいような泣きたくなるような、おかしな気持ちになってくるので、慌てて適当な会話を試みる。

「神山さん、今日はいつもと違うのは、やっぱりお仕事大変だったからですか?」

溜まったストレスがここで一気に吹き出しちやったのかもしれぬ。営業ってやっぱり大変よね。思わず頭を撫で撫でしてやると、モニョモニョ歯切れの悪い回答が返ってくる。

「……いえ、仕事は立て込んでいて確かに大変でしたけど、それとこれとは別で……」

仕事のストレスではないならば、どうして朝起きてからあんなに荒ぶっていたのやら。訝しげな私の視線に耐えきれなかったのか、イケメンは頭をガシガシ掻きながら、決まり悪そうな表情をする。

「嫉妬というか、僻むというか……なんていうか山本さんに、腹が立ってたんです」

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