俺が、好きになっちゃダメ?
あれから他の考えを出すことができず、結局本当に木嶋くんがどこにいるのか探すことになってしまった。
「おぉ!」
「ほらほら、せっかくだし、雫が声かけちゃいなって」
「なんでよ……木嶋くんを探そうって言ったのは夏芽なんだから……」
もういっそ、木嶋くんが声をかけてくれることを待つしかないのかな……?
「あれ、毛利と梅本? 偶然じゃん」
そうそう、やっぱりこの方がわたしも勇気を出して声をかける必要もないし、夏芽もこれ以上は変なことを言わない訳だし……。
……って、え!?
「き、木嶋くん……」
本当に、話しかけられた……。
「やっほー、木嶋くんは何してたー?」
って、夏芽はそれでもめっちゃ楽しそうだし。
「あぁ、俺? なぎちゃん達、部活の後輩と一緒に行動するって決めたから、見送っただけ。俺はそんな気分じゃなかったし、どうしようかは考え中。2人は?」
後ろからわたしの背中をツンツンと突く夏芽。
……これって、わたしが喋れっていう合図だよね。
「今ね、クレープ食べてたところだよ」
「へえ、確かに女子はそういうの好きそうだもんな」
たわいのない会話ではあるけれど、なぜか木嶋くんの行動がわたしの頭に引っかかった。
……なぜ、木嶋くんは胡桃くんと一緒にいないことを決めちゃったんだろう? 喧嘩をしたような感じもなかったし、昨日も今朝も2人とも楽しそうに話してたよね?