甘く、溶けるように。

え、これ私が泣かせてる??



状況がいまいち理解出来ぬまま、何も喋らない芹沢くんのあとを着いていく。



「…って、下駄箱?」



何かと思っていたのに、連れてこられたのはみんなが使う下駄箱の前。



ずべこべ言わずに早く帰れって言いたいの?



芹沢くんの考えていることがわからず、ついそんなことを思ってしまっていると。



「とりあえず靴履いてきてよ。待ってるから」



「???」



もう帰るつもりだったので、言われるがままに靴を上履きからローファーに履き替える。



「お待たせ…?」



そこまで時間はかかってないけど、待たせてたみたいだから一応そう言っておく。



「うん。じゃあ帰ろーか」



「いや、だから私傘ないんだって…」



何回同じ説明をさせるんだ?と、ちょっとイラッとしたとき。



「何を嫌がってるのかわかんないけど、風邪ひくよりマシでしょ」



芹沢くんは自分の傘をさして、その中に私の腕を引っ張り入れた。



「…っ!?な、何して…」



「人助け?あ、ここいると後ろ詰まるから歩こ」



「〜っ!!」



…もう、もうっ!!こういうとこだぞ芹沢くん!!

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