俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
「いつも好きにしてるじゃないの」

「それもそうだな」

 ふっと笑った彼が、私の手を引いたかと思うと、そのまま抱きしめた。

「でも、今日はもっと好きにしたい、ダメか?」

 私は首を振って、いいよと答える。どんなことを要求されるのかわからない。でもきっと彼の希望なら全部受け入れてしまうだろう。

「心からのお礼だから、何してもいいよ」

 私の言葉に彼の動きが一瞬止まった。どうしたのかと顔を見ると少し赤くなっている。彼がそれを隠すように慌てて自身の手で顔を覆った。

「お前なぁ、そのセリフは反則だろう。どうなっても知らないからな」

 彼が私をベッドに押し倒した。

「いや、私そんなつもりじゃ」

 ただ素直に気持ちを伝えたつもりなのに、なんだか彼が変なふうに受け取ってしまったかもしれない。

 しかし誤解を解こうにも、火がついてしまった彼を止めるすべなどない。

 いつもより少し強引にパジャマをはぎとられ、生まれたままの姿で抱き合う。見つめ合ういつもより妖艶な彼の瞳に、吸い込まれそうになる。

 彼に触れたいと思い手を伸ばす。

 しかし彼の手が私の手を掴んで、そのまま指先を口に含んだ。

「んっ……やだ、これ」

 くすぐったくて、手を引っ込めようとするが、彼は変わらずに続ける。いや、むしろ私の指に思い切り舌を絡める。それも視線をずっとこちらにむけたまま。

 獰猛さまで感じるその目の熱さに、脳内が甘さでくらくらする。舐められているのは指なのに、体の中心から熱がどんどん広がっていくようだ。

「あの……これ、やめて」

「どうして? 気持ちよさそうなのに。じゃあ代わりに、未央奈が俺のを舐めて」

 そう言って差し出された彼の男らしい大きな手。しなやかな長い指を私は戸惑うことなく口に含んだ。

 はじめてするその行為、これが正解なのかどうかさえわからない。

 けれど彼が何かに耐えるように眉間に皺を寄せ、息を荒くしているのを感じて、それが正解と信じた私は、口内に含んだ彼の指先に舌を絡めた。

「……未央奈、もういい」

「でも」

 私だって彼に気持ちよくなってもらいたい気持ちがある。彼が手を引こうとするのを引き留める。

「いいから、これ以上はもう俺が我慢できそうにない」

 そう言った彼が、さっきまで私が舐めていた方の手で目のあたりを隠している。恥ずかしそうにしている彼を見て、胸がキュンとうずくのを感じた。
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