俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
いまさらリッチモンドで商品開発だなんて……しっかりと向き合うことができるのだろうか。
休日の今日は外でランチを食べてショッピングでもするつもりだった。
しかし今はそんな気分ではなくなってしまい、代わりにこれまで使っていた資料や、仕事のノートを開いて見ていた。
これまでにやってきた仕事をひとつひとつ思い出していく。
「この新婦さん、つわりがひどくて大変だって言ってたのに、式当日はすごくいい笑顔だったな」
「この新郎さんは、式の途中で泣きすぎて新婦さんにハンカチで顔をふいてもらっていたんだっけ……すごくいいカップルだった」
「それで、こっちは……んっ、う」
色々思い出しているうちに、感情がたかぶってしまい自然と涙があふれてくる。
会社の事例でこの仕事をし始めたのに、いつの間にかこの仕事への思い入れが強くなっていた。
しかしリッチモンドでは元の仕事をすることになる。ずっとやりたかった商品企画部での仕事をやっとできるようになる。本来なら喜ぶべきことなのにそんな気持ちになれない。
九月、ちょうど出向になって一年。たった一年なのに、色々なことが思い出されて、寂しさで胸がいっぱいになる。
あくまで私はリッチモンドの社員。期限付きで出向していたので、いつかはこういう日が来ると思っていた。それが今だっただけ。それだけなのに。
行き場のない気持ちを抱えたまま、私は疲れてその場で眠ってしまっていた。
「……な、未央奈」
「んっ……」
体を揺すられて目を開いた。ゆっくりと視界がクリアになってくると目の前には大輝さんがいた。
「うそ、もうそんな時間?」
「電気が消えてたから、いないのかと思った。いつからそうしてたんだ」
彼がテーブルの上に置いてある、私のノートを手にとった。
「聞いたんだな?」
彼は私の状況を見ただけで、すべてわかったようだ。
私がうなずくと、彼は優しく背中を撫でた。
「未央奈――」
「あの、後ひと月ですけど、よろしくお願いします」
しめっぽくなりたくない。どんなに嘆いても事実はかえられないのだからと、明るくふるまう。
今彼に色々と言わて慰められると、泣いてしまいそうだった。だからあえて話をせずにいることを選んだ。
「あれ、大輝さん。何か言いかけませんでしたか?」
「いや、別に。お前飯は?」
彼も何も言わずに、話を変えた。
休日の今日は外でランチを食べてショッピングでもするつもりだった。
しかし今はそんな気分ではなくなってしまい、代わりにこれまで使っていた資料や、仕事のノートを開いて見ていた。
これまでにやってきた仕事をひとつひとつ思い出していく。
「この新婦さん、つわりがひどくて大変だって言ってたのに、式当日はすごくいい笑顔だったな」
「この新郎さんは、式の途中で泣きすぎて新婦さんにハンカチで顔をふいてもらっていたんだっけ……すごくいいカップルだった」
「それで、こっちは……んっ、う」
色々思い出しているうちに、感情がたかぶってしまい自然と涙があふれてくる。
会社の事例でこの仕事をし始めたのに、いつの間にかこの仕事への思い入れが強くなっていた。
しかしリッチモンドでは元の仕事をすることになる。ずっとやりたかった商品企画部での仕事をやっとできるようになる。本来なら喜ぶべきことなのにそんな気持ちになれない。
九月、ちょうど出向になって一年。たった一年なのに、色々なことが思い出されて、寂しさで胸がいっぱいになる。
あくまで私はリッチモンドの社員。期限付きで出向していたので、いつかはこういう日が来ると思っていた。それが今だっただけ。それだけなのに。
行き場のない気持ちを抱えたまま、私は疲れてその場で眠ってしまっていた。
「……な、未央奈」
「んっ……」
体を揺すられて目を開いた。ゆっくりと視界がクリアになってくると目の前には大輝さんがいた。
「うそ、もうそんな時間?」
「電気が消えてたから、いないのかと思った。いつからそうしてたんだ」
彼がテーブルの上に置いてある、私のノートを手にとった。
「聞いたんだな?」
彼は私の状況を見ただけで、すべてわかったようだ。
私がうなずくと、彼は優しく背中を撫でた。
「未央奈――」
「あの、後ひと月ですけど、よろしくお願いします」
しめっぽくなりたくない。どんなに嘆いても事実はかえられないのだからと、明るくふるまう。
今彼に色々と言わて慰められると、泣いてしまいそうだった。だからあえて話をせずにいることを選んだ。
「あれ、大輝さん。何か言いかけませんでしたか?」
「いや、別に。お前飯は?」
彼も何も言わずに、話を変えた。