俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
「なんで……あぁ、そうかお前は見たんだったな。彼女の写真」
〝彼女〟と言う言葉に嫌悪感をもってしまう。私はそれを隠すためにひどい言葉をぶつけた。
「やっぱり結婚はメリットのある人のほうがいい? 仕方ないですよね、私は偽物の婚約者だもの」
「おい、本気で言っているのか?」
さすがの彼も声を荒げた。でも私は引っ込みがつかずに、顔をうつむけて彼の視線から逃れる。
「なぜ、俺の話を素直に聞かないんだ。こんなんじゃまともな会話が成り立たない」
「……だったら、もう話さなくていい」
私は立ちあがり出口に向かう。思考も感情もぐちゃぐちゃで自分でもどうすることが正しいのかわからない。
このまま部屋に帰ったところで、そこでまた彼と顔を合わせる自信がない。
「私、今日からマンションに戻るね。林さんの件も解決したし。大きな荷物はあとで整理にいくから」
背を向けたまま、一気に告げる。迷いを見せるわけにはいかない。
「未央奈、本当にそれでいいのか?」
念を押す彼の言葉に、私は一瞬戸惑ったけれど、それでも大きくうなずいた。
「わかった。お前がそうしたいなら、そうすればいいさ」
「今までお世話になりました」
自分で言い残した言葉なのに、まるでふたりの関係すべてが終わってしまうようなセリフに自分自身が傷つく。
私はこれ以上この場にいられないと思い、足早にチャペルを後にした。
久しぶりに戻ったマンションの部屋は、多少埃っぽかったけれど以前と変わらない。
しかし自分の部屋なのに、どこか落ち着かないと思うのは大輝さんの部屋での生活に慣れてしまったからかもしれない。
荷物をソファに置くと、そのままベッドに横になった。天井を見ているとだんだんと涙で歪んでくる。
「うっ……うっ」
やっと泣けると思うと次々に頬を伝った涙が、枕を濡らしていく。
「私、また全部失くしちゃうのかな……もう、ヤダな。うっ……うう」
胸が掻きむしられ、ずきずきと痛むようだ。瞼の裏には今は思い出したくないのに彼の顔が浮かぶ。
一年前元カレが後輩と結婚し、同時に希望していた仕事も続けられなかった。悲しかったし苦しかった。でもあのときは突然現れた大輝さんが、私の生活すべてを変えた。
仕事も恋も全部彼が私に教えてくれた。でもそんな彼がその両方を奪うなんて。
〝彼女〟と言う言葉に嫌悪感をもってしまう。私はそれを隠すためにひどい言葉をぶつけた。
「やっぱり結婚はメリットのある人のほうがいい? 仕方ないですよね、私は偽物の婚約者だもの」
「おい、本気で言っているのか?」
さすがの彼も声を荒げた。でも私は引っ込みがつかずに、顔をうつむけて彼の視線から逃れる。
「なぜ、俺の話を素直に聞かないんだ。こんなんじゃまともな会話が成り立たない」
「……だったら、もう話さなくていい」
私は立ちあがり出口に向かう。思考も感情もぐちゃぐちゃで自分でもどうすることが正しいのかわからない。
このまま部屋に帰ったところで、そこでまた彼と顔を合わせる自信がない。
「私、今日からマンションに戻るね。林さんの件も解決したし。大きな荷物はあとで整理にいくから」
背を向けたまま、一気に告げる。迷いを見せるわけにはいかない。
「未央奈、本当にそれでいいのか?」
念を押す彼の言葉に、私は一瞬戸惑ったけれど、それでも大きくうなずいた。
「わかった。お前がそうしたいなら、そうすればいいさ」
「今までお世話になりました」
自分で言い残した言葉なのに、まるでふたりの関係すべてが終わってしまうようなセリフに自分自身が傷つく。
私はこれ以上この場にいられないと思い、足早にチャペルを後にした。
久しぶりに戻ったマンションの部屋は、多少埃っぽかったけれど以前と変わらない。
しかし自分の部屋なのに、どこか落ち着かないと思うのは大輝さんの部屋での生活に慣れてしまったからかもしれない。
荷物をソファに置くと、そのままベッドに横になった。天井を見ているとだんだんと涙で歪んでくる。
「うっ……うっ」
やっと泣けると思うと次々に頬を伝った涙が、枕を濡らしていく。
「私、また全部失くしちゃうのかな……もう、ヤダな。うっ……うう」
胸が掻きむしられ、ずきずきと痛むようだ。瞼の裏には今は思い出したくないのに彼の顔が浮かぶ。
一年前元カレが後輩と結婚し、同時に希望していた仕事も続けられなかった。悲しかったし苦しかった。でもあのときは突然現れた大輝さんが、私の生活すべてを変えた。
仕事も恋も全部彼が私に教えてくれた。でもそんな彼がその両方を奪うなんて。