俺様御曹司のなすがまま、激愛に抱かれる~偽りの婚約者だったのに、甘く娶られました~
「でも私は違うんです。泣いても怒っても、嫌な思いをいっぱいしても……でもやっぱり大輝さんがいいんです。もし彼が他の女性を選んでも、自分の気持ちに嘘はつけないから」
話をしながらぽろぽろ涙がこぼれた。
「ご、ごめんなさい。泣くつもりじゃなかったのに」
「あ~あ、その涙が俺のためだったら、必死になってなぐさめたのにな。きっと俺がなぐさめてもダメなんだろ?」
「はい」
「はっきり言うね~」
苦笑いしている野迫川社長は私にハンカチを差し出してくれた。
私はそれを受け取り、涙を拭う。
「ありがとうございます」
「悔しいなぁ。本当は俺が慰めたかったんだけど。きっと君はそれを望んでいないよね」
私はうなずくと、野迫川社長は寂しそうな顔をした。
「はぁ、俺ってそんな役回りだな」
「すみません」
「謝らないで、なんか傷つく」
「すみ……あっ」
思わず謝罪の言葉を口にしそうになって慌てて口を押える。
「あはは、仕方ないな。そんな飛鳥ちゃんにいいことを教えてあげる」
「いいこと……ですか?」
彼はうなずいて、目の前のコーヒーを手に取った。
「リッチロンドがブライダル事業から撤退するのは、ヘイムダルとの事業提携がみこめなくなったからっていうのは知ってるよね?」
「そのように聞いています」
「それを進言したのが、大輝だってことも?」
私は無言でうなずいた。経営者としての判断に口を出すつもりはなかったけれど、結果的に私の居場所はなくなってしまった。そのせいで彼と言い合いになったのを思い出してしまう。
「理解はできても、感情がついていかないって顔してるね」
「まさにその通りです」
やっぱり野迫川社長はするどい。
「だけどそれが、君のためだって言ったらどうする?」
「私のため?」
うなずく野迫川社長が、話を続ける。
「リッチモンドが内部で分裂している話は知っている?」
「はい、創業家一族と、現在の専務一派と……とかですよね」
私はそこまで詳しくないが、昔から派閥があるのは有名な話だった。
「ブライダル事業を推進したい、創業家側とそれを失敗させたい専務一派。創業家の力が弱くなっている今、専務側は負債など都合の悪いことを、新しく作るブライダル事業に押し付けるつもりだったんだ」
「そんな、それじゃはじめからうまくいくはずないじゃないですか」
話をしながらぽろぽろ涙がこぼれた。
「ご、ごめんなさい。泣くつもりじゃなかったのに」
「あ~あ、その涙が俺のためだったら、必死になってなぐさめたのにな。きっと俺がなぐさめてもダメなんだろ?」
「はい」
「はっきり言うね~」
苦笑いしている野迫川社長は私にハンカチを差し出してくれた。
私はそれを受け取り、涙を拭う。
「ありがとうございます」
「悔しいなぁ。本当は俺が慰めたかったんだけど。きっと君はそれを望んでいないよね」
私はうなずくと、野迫川社長は寂しそうな顔をした。
「はぁ、俺ってそんな役回りだな」
「すみません」
「謝らないで、なんか傷つく」
「すみ……あっ」
思わず謝罪の言葉を口にしそうになって慌てて口を押える。
「あはは、仕方ないな。そんな飛鳥ちゃんにいいことを教えてあげる」
「いいこと……ですか?」
彼はうなずいて、目の前のコーヒーを手に取った。
「リッチロンドがブライダル事業から撤退するのは、ヘイムダルとの事業提携がみこめなくなったからっていうのは知ってるよね?」
「そのように聞いています」
「それを進言したのが、大輝だってことも?」
私は無言でうなずいた。経営者としての判断に口を出すつもりはなかったけれど、結果的に私の居場所はなくなってしまった。そのせいで彼と言い合いになったのを思い出してしまう。
「理解はできても、感情がついていかないって顔してるね」
「まさにその通りです」
やっぱり野迫川社長はするどい。
「だけどそれが、君のためだって言ったらどうする?」
「私のため?」
うなずく野迫川社長が、話を続ける。
「リッチモンドが内部で分裂している話は知っている?」
「はい、創業家一族と、現在の専務一派と……とかですよね」
私はそこまで詳しくないが、昔から派閥があるのは有名な話だった。
「ブライダル事業を推進したい、創業家側とそれを失敗させたい専務一派。創業家の力が弱くなっている今、専務側は負債など都合の悪いことを、新しく作るブライダル事業に押し付けるつもりだったんだ」
「そんな、それじゃはじめからうまくいくはずないじゃないですか」