サイコな本部長の偏愛事情(加筆修正中)

***

「ゆっくり、寝れたか?」
「……はい」

いつの間にか寝てしまったようで、目覚めると柔和な表情の彼が見下ろしている。
彼は旅行先でも仕事をしているようだ。
タブレットパソコンを開いて何やら入力している。
けれど、私が目を覚ましたからタブレットをサイドテーブルの上に置き、起き上がった私の髪を優しく撫でる。

「何食べたい?」
「……美味しいもの」
「どこで食べたい?部屋か?下のレストラン?それと、街中で食べるか?」
「郁さんと一緒ならどこでも」
「……おねだり上手になったな」
「え?」

上半身を起こした私と視線を合わせ、顎をクイッと持ち上げた。
な、なっ、何?!
これって、……まさか?!
無意識にごくりと生唾を飲み込むと、意地悪そうな不敵な笑みを浮かべ、彼は何事もなかったようにベットから出た。
ん?
何がしたかったのだろう?

「せっかくだから、本場の味でも食べに行こうか」
「……あ、はいっ!」

何だかよく分からないけど、もしかしたら私の反応を見てただけ?なのかな??

***

「お粥と飲茶、どっちがいい?」
「どっちも!!」
「フッ、欲張りだな」
「せっかくですもん、堪能しなきゃっ」

荷造りを終えた私たちは荷物をドライバーに預け、繁華街に繰り出した。
香港人の朝食はお粥が人気らしくて、結構並んでる。

食べ歩き用の上海菜包を買って食べながらお粥店の順番を待つことに。
青菜、竹の子、椎茸が入ってて、ごま油のコクと椎茸の旨味が絶妙で美味しい。
上海菜包の大ファンになってしまった。

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