サイコな本部長の偏愛事情(加筆修正中)
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香港旅行から一カ月半が経とうとしている。
彼は相変わらず仕事に追われている様子で、帰国後、週に五日ほどに会う日が減ったと思ったら、翌週には三日から四日ほどになって。
その翌週には二日に一回くらいしか会えなくなって。
先週なんて一回しか会えてない。
それも、たった一時間ほど。
幾ら仕事が多忙とは言え、彼からの連絡が来るのをただじっと待っているだけの日々に疲れて来てしまって。
会えない日々を電話やメールで埋め合わせしてくれるならまだしも、彼は本当にストイックすぎるようだ。
音信不通とまではいかないけれど、十回に一回?十五回に一回かな?
本当に忘れた頃に返信が来たり、留守電が入っている。
お互いに仕事をしてるから仕方ないんだけど、リアルタイムで声が聞きたいのに。
「最近、財前さん見ないですねぇ……」
「………ん」
休憩中に看護師の恩田さんと彼の話題になった。
「仕事が忙しいらしいよ」
「そうなんですか、栄養剤がないと仕事にやる気が出ませんね~」
「何寝ぼけたこと言ってんだ。仕事は真面目にやれ」
「分かってますよ~」
うちらの会話を聞いていた奥田院長が来月の勤務希望表を手にして現れた。
「休み希望があるなら、今のうちに書いとけよ」
「は~い」
「休みねぇ……」
彼の休みの日に合わせて休みを取りたいけれど、たぶん彼は休み自体がないんじゃないかな?
そんな気がしてならない。
「環」
「はい?」
「休みを再来月に纏めてとかでもいいぞ?」
「え?」
「今月、あまりデート出来て無さそうだから、連休沢山取りたいなら保留でも構わないってこと」
「ホントですか?」
「おぅ、俺からの少し早いボーナスだ」
「さすがっ!院長素敵~!!」
「院長っ、私は来月も再来月も連休沢山欲しいですっ!」
「ニホンゴワカリマセン」
「出たよ~~」