サイコな本部長の偏愛事情(加筆修正中)

話を詳しく聞くと、彼は相当な変わり者らしい。
酒井さんは『追々分かるようになる』というが、何のことを言ってるのか全くもってさっぱり分からない。
でも、彼が抱えている重責は理解出来た。

いつも険しい顔つきなのも当然かもしれない。
数万人の生活が左右されると言われたら、普通の人なら精神的に病みそうだ。
『財前だから持ち堪えている』と酒井さんは言う。
その通りかもしれない。

「二枚目に記されているのは、出来る限り守って頂けると助かります。万が一、そこに記されているのとは違う状態の場合に、財前の行動が異常を来す恐れがありますが、その時は臨機応変でご対応願えれば……」
「………」

次から次へと意味不明なことを。
あ~面倒。
……なるようになるでしょ。

「話を要約すると、守秘義務は勿論のこと、ご両親及び酒井さん以外に診察及び診療に関する事実が漏れないようにする。一日一回診察及び必要であれば処置する。細かいルールがあるけれど、臨機応変で対応して欲しい。で、合ってますか?」
「はい」
「分かりました。………それで、この空白は?」

用紙の最後に空白部分がある。
何かを追加するような感じになってるけど、もしかして、更に条件増やすつもり?!

「そちらには、環医師の要求をご記入下さい」
「はい?……要求?」
「はい。例えば、一日当たりの報酬、休日手当て、時間外手当て、特別ボーナスなどの金額。それ以外でしたら、交通費や送迎に使う車両及び送迎付きドライバーの有無。必要であれば、変装用の衣服等や使用箇所の負担金の有無。食事の提供の有無。後は………個人的に必要な要求に応じる有無などでしょうか?」

< 44 / 142 >

この作品をシェア

pagetop