【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「お前たちの耳にも入っているかどうかはわからないが。シーグルード王太子殿下のことだ」
シーグルードの名が出たところで、身体を震わせたのはエルッキだった。何しろ彼はシーグルードの護衛騎士である。
「殿下は、今年二十六歳になられたところだが。まだ結婚もされていない。さらに婚約者もいない」
エルッキが大きく頷いているのは、それが事実であり、かつ周囲がうるさくその件を彼に言っているからだ。
「皆も知っての通り、陛下にはシーグルード殿下しか子がいない。そろそろシーグルード殿下にも身を固めてもらう必要があるという話が出てきたらしい」
むしろアルベティーナは、彼ほどの男性であればさっさと結婚をして側妃の何人かも侍らせているのだろうと思っていた。だが、二年ぶりに再会した彼は結婚をしていなかったし、婚約者もいなかった。不思議だな、とは思っていたのだが。
「それで。殿下に相応しい女性を何人か婚約者候補とし、殿下から選んでもらうことになったのだ」
黙ってコンラードの話を聞いていたアルベティーナであるが、いくら男女の恋愛に疎い彼女であっても、この話の流れから次にくる言葉がなんとなく想像できたのは、騎士の勘が働いたからかもしれない。
「その婚約者候補として、ティーナ。お前が選ばれた」
その言葉を耳にしても、アルベティーナは思っていたよりも落ち着くことができていた。そう言われるだろうと心の中のどこかでわかっていた部分もあったのだ。
シーグルードの名が出たところで、身体を震わせたのはエルッキだった。何しろ彼はシーグルードの護衛騎士である。
「殿下は、今年二十六歳になられたところだが。まだ結婚もされていない。さらに婚約者もいない」
エルッキが大きく頷いているのは、それが事実であり、かつ周囲がうるさくその件を彼に言っているからだ。
「皆も知っての通り、陛下にはシーグルード殿下しか子がいない。そろそろシーグルード殿下にも身を固めてもらう必要があるという話が出てきたらしい」
むしろアルベティーナは、彼ほどの男性であればさっさと結婚をして側妃の何人かも侍らせているのだろうと思っていた。だが、二年ぶりに再会した彼は結婚をしていなかったし、婚約者もいなかった。不思議だな、とは思っていたのだが。
「それで。殿下に相応しい女性を何人か婚約者候補とし、殿下から選んでもらうことになったのだ」
黙ってコンラードの話を聞いていたアルベティーナであるが、いくら男女の恋愛に疎い彼女であっても、この話の流れから次にくる言葉がなんとなく想像できたのは、騎士の勘が働いたからかもしれない。
「その婚約者候補として、ティーナ。お前が選ばれた」
その言葉を耳にしても、アルベティーナは思っていたよりも落ち着くことができていた。そう言われるだろうと心の中のどこかでわかっていた部分もあったのだ。