【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
それでも口にしてしまったのは、どこかにそれが叶うのではないかという微かな望みを持ちたかったから。
「辞退は難しいだろうな。だが、候補は他に二人いる。だから、必ずティーナが選ばれるとも限らない」
むしろそちらに期待した方がいいのかもしれない。自分は選ばれないだろう、という期待を。
「ところで父上。他の二人はどちらのご令嬢でしょうか」
エルッキが落ち着きを払った声で尋ねた。
「ああ。一人はサーレン公爵家の令嬢だな。もう一人はムニティス侯爵家」
どちらもアルベティーナが貴族名鑑で目にしたことがある名前だ。王族の相手として相応しい家柄。
「お父さま……。サーレン公爵家のご令嬢も、ムニティス侯爵家のご令嬢も。ご年齢が……」
「デビュタントを終えたばかりだな」
シーグルードは二十六歳。他の候補者が十六歳でアルベティーナだけが十九歳。この場合、アルベティーナの年齢は不利に働いてくれるだろうか。
恐らくアルベティーナはかなり眉間に皺を寄せていたのだろう。コンラードが心配そうに顔を覗き込み、彼女をフォローするかのように口を開いたからだ。
「その。まあ、あれなんだ。殿下と釣り合いが取れるような家柄のほとんどのご令嬢が婚約をしていて、だな」
「辞退は難しいだろうな。だが、候補は他に二人いる。だから、必ずティーナが選ばれるとも限らない」
むしろそちらに期待した方がいいのかもしれない。自分は選ばれないだろう、という期待を。
「ところで父上。他の二人はどちらのご令嬢でしょうか」
エルッキが落ち着きを払った声で尋ねた。
「ああ。一人はサーレン公爵家の令嬢だな。もう一人はムニティス侯爵家」
どちらもアルベティーナが貴族名鑑で目にしたことがある名前だ。王族の相手として相応しい家柄。
「お父さま……。サーレン公爵家のご令嬢も、ムニティス侯爵家のご令嬢も。ご年齢が……」
「デビュタントを終えたばかりだな」
シーグルードは二十六歳。他の候補者が十六歳でアルベティーナだけが十九歳。この場合、アルベティーナの年齢は不利に働いてくれるだろうか。
恐らくアルベティーナはかなり眉間に皺を寄せていたのだろう。コンラードが心配そうに顔を覗き込み、彼女をフォローするかのように口を開いたからだ。
「その。まあ、あれなんだ。殿下と釣り合いが取れるような家柄のほとんどのご令嬢が婚約をしていて、だな」