【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
テーブルの上に力なく置いてある彼女の手を、オティリエが優しく握りしめる。
「私たちは家によって結婚が決められているけれど、それでも私はローワンド様と一緒になれることを望んでいる。彼との婚約は出会いのきっかけに過ぎないと、そのときは思ったの。だけど、アルベティーナ。あなたは既に出会ってしまったのね。本当に好きな人と……」
握られた手から、オティリエの温かな気持ちが伝わってくるような気がした。
本当は誰にも言わず、そっと心の中に閉じ込めておこうとしていた彼への気持ち。
自分の心の中にさえ閉じ込めておけば、誰にも知られることはない。それでも毎朝ルドルフの仕事を手伝ううちに、気持ちを誤魔化すことが難しくなってきていた。
そんなルドルフはアルベティーナがシーグルードの婚約者候補に選ばれた後も、同じように仕事の内容を指示していたし、事務的な態度は以前と変わりはなかった。
毎朝、彼の手伝いをしていることさえも、やってはいけないことなのではないかと思っているアルベティーナなのだが「この件についてはシーグルードも知っていることだから気にするなと」とルドルフは、苦笑しながら口にした。
その言葉がアルベティーナの罪悪感を和らげる。
(でも、いつまでも団長のお手伝いをするわけにはいかない……)
「私たちは家によって結婚が決められているけれど、それでも私はローワンド様と一緒になれることを望んでいる。彼との婚約は出会いのきっかけに過ぎないと、そのときは思ったの。だけど、アルベティーナ。あなたは既に出会ってしまったのね。本当に好きな人と……」
握られた手から、オティリエの温かな気持ちが伝わってくるような気がした。
本当は誰にも言わず、そっと心の中に閉じ込めておこうとしていた彼への気持ち。
自分の心の中にさえ閉じ込めておけば、誰にも知られることはない。それでも毎朝ルドルフの仕事を手伝ううちに、気持ちを誤魔化すことが難しくなってきていた。
そんなルドルフはアルベティーナがシーグルードの婚約者候補に選ばれた後も、同じように仕事の内容を指示していたし、事務的な態度は以前と変わりはなかった。
毎朝、彼の手伝いをしていることさえも、やってはいけないことなのではないかと思っているアルベティーナなのだが「この件についてはシーグルードも知っていることだから気にするなと」とルドルフは、苦笑しながら口にした。
その言葉がアルベティーナの罪悪感を和らげる。
(でも、いつまでも団長のお手伝いをするわけにはいかない……)