【受賞】隠された王女~王太子の溺愛と騎士からの執愛~
「オティリエは?」
「な……。ど、どうしたのよ。急に。私にはローワンド様という立派な婚約者がいるのよ」
彼女が真っ赤になって口にしたことから、アルベティーナはなんとなく状況を察した。
「もう。この話は終わり」
頬を染め上げたオティリエによって、この件は強制的に打ち切られる。
その後は、最近はどのようなお菓子が流行っているのだとか、ドレスのデザインがとか。そういったとりとめのない話をして、久しぶりに会えた時間を楽しんでいた。
アップトン侯爵家の屋敷から戻ると、ちょうど仕事を終えたエルッキが帰宅したところだった。シーグルードの護衛騎士という立場にある彼は、仕事のシフトに規則性が無い。アルベティーナがこの屋敷でエルッキと顔を合わせるのは、三日ぶりのこと。エントランスで兄の姿を見つけたアルベティーナは、久しぶりに会った兄に声をかける。
「お帰りなさい、エルッキお兄さま」
「出かけていたのか?」
「はい。オティリエのところに」
「アップトン侯爵家か」
どこかエルッキの顔に陰りがかかっているようにも見える。疲れているのだろうか。
「な……。ど、どうしたのよ。急に。私にはローワンド様という立派な婚約者がいるのよ」
彼女が真っ赤になって口にしたことから、アルベティーナはなんとなく状況を察した。
「もう。この話は終わり」
頬を染め上げたオティリエによって、この件は強制的に打ち切られる。
その後は、最近はどのようなお菓子が流行っているのだとか、ドレスのデザインがとか。そういったとりとめのない話をして、久しぶりに会えた時間を楽しんでいた。
アップトン侯爵家の屋敷から戻ると、ちょうど仕事を終えたエルッキが帰宅したところだった。シーグルードの護衛騎士という立場にある彼は、仕事のシフトに規則性が無い。アルベティーナがこの屋敷でエルッキと顔を合わせるのは、三日ぶりのこと。エントランスで兄の姿を見つけたアルベティーナは、久しぶりに会った兄に声をかける。
「お帰りなさい、エルッキお兄さま」
「出かけていたのか?」
「はい。オティリエのところに」
「アップトン侯爵家か」
どこかエルッキの顔に陰りがかかっているようにも見える。疲れているのだろうか。